ビル管理士 2024年(R6年) 問40  過去問の解説【建築物の環境衛生】

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問題

環境基本法における水質汚濁に係る環境基準において、公共用水域から検出されないこととされているものは次のうちどれか。

1.カドミウム
2.六価クロム
3.PCB
4.ジクロロメタン
5.ベンゼン
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回答と解説動画

正解は(3)

1.カドミウム
→不適当です。環境基準では「0.003 ㎎/L以下」という数値基準が設定されており、「検出されないこと」ではありません。

2.六価クロム
→不適当です。環境基準では「0.05 ㎎/L以下」という数値基準が設定されており、「検出されないこと」ではありません。

3.PCB
→適当です。「PCB(ポリ塩化ビフェニル)については『検出されないこと』をもって環境基準達成と判断する」と明記されています。全シアン、アルキル水銀とともに「検出されないこと」という厳しい基準が設定されている物質です。

4.ジクロロメタン
→不適当です。環境基準では「0.2mg/L以下」という数値基準が設定されています。

5.ベンゼン
→不適当です。環境基準では「0.1mg/L以下」という数値基準が設定されています。

環境基本法における水質汚濁に係る環境基準に物質一覧
物質環境基準値
カドミウム0.003mg/L以下
全シアン検出されないこと
0.01mg/L以下
六価クロム0.05mg/L以下
砒素0.01mg/L以下
総水銀0.0005mg/L以下
アルキル水銀検出されないこと
PCB(ポリ塩化ビフェニル)検出されないこと
ジクロロメタン0.2mg/L以下
四塩化炭素0.02mg/L以下
1,2-ジクロロエタン0.03mg/L以下
1,1-ジクロロエチレン0.04mg/L以下
シス-1,2-ジクロロエチレン0.04mg/L以下
1,1,1-トリクロロエタン0.2mg/L以下
1,2-ジクロロプロパン0.02mg/L以下
テトラクロロエチレン0.01mg/L以下
トリクロロエチレン0.02mg/L以下
1,3-ジクロロプロペン0.02mg/L以下
チウラム0.01mg/L以下
シマジン0.01mg/L以下
チオベンカルブ0.01mg/L以下
ベンゼン0.01mg/L以下
セレン0.01mg/L以下
硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素10mg/L以下
フェノール類0.005mg/L以下
1,4-ジオキサン0.05mg/L以下

ポイント

  • 環境基準には「人の健康の保護に関する環境基準」と「生活環境の保全に関する環境基準」がある。
  • 「検出されないこと」という厳しい基準が設定されているのは、PCB、全シアン、アルキル水銀のみ。
  • 環境基準は公共用水域(河川、湖沼、海域など)に適用される。

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