問題
電場、磁場、電磁波に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
| 1. | 電磁波を波長の長さ順に並べると電波が一番長く、その次が電離放射線で、光が一番短い。 |
| 2. | 電離作用とは、原子又は分子が電子を放出することである。 |
| 3. | 電磁波のうち、目でその存在を確認できるのは可視光線のみである。 |
| 4. | 電流の流れるところには、電流に応じて必ず電磁場が発生する。 |
| 5. | 家庭内の電波発生源として、電子レンジがある。 |
回答と解説動画
正解は（1）
１．電磁波を波長の長さ順に並べると電波が一番長く、その次が電離放射線で、光が一番短い。
→不適当です。電磁波を波長の長さ順（長い順）に正しく並べると「電波→赤外線→可視光線→紫外線→放射線（X線・γ線）」となります。電離放射線（X線・γ線など）は波長が最も短く、電波の次ではありません。また、光（可視光線）は中間に位置し、最短ではありません。
２．電離作用とは、原子又は分子が電子を放出することである。
→正しいです。電離作用とは、放射線が物質を通過する際にエネルギーを原子や分子に与え、電子をはじき出す働きのことです。
３．電磁波のうち、目でその存在を確認できるのは可視光線のみである。
→正しいです。可視光線（380nm～780nm）のみが人間の目で直接確認できる電磁波です。他の電磁波は専用の検出器などがなければ確認できません。
４．電流の流れるところには、電流に応じて必ず電磁場が発生する。
→正しいです。電流が流れると、その周囲には必ず電磁場が発生します。これは電磁気学の基本法則です。電磁石って言葉を聞いたことがないでしょうか？電気と磁力は密接な関係にあります。
５．家庭内の電波発生源として、電子レンジがある。
→正しいです。電子レンジはマイクロ波（周波数約2.45GHz）を発生させる家電製品です。マイクロ波も電磁波の一種であり、家庭内の電磁波発生源となります。
ポイント
- 電磁波の波長順：電波（長波・中波・短波）＞赤外線＞可視光線＞紫外線＞X線・γ線（電離放射線）
- 周波数と波長は反比例の関係：周波数が高くなると波長は短くなる
- 可視光線の中では、赤色の波長が長く、紫色の波長が短い
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