問題
同出力の蒸気圧縮冷凍機と比較した場合の吸収式冷凍機の特徴に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
| 1. | 冷凍機内は真空であり、圧力による破裂のおそれがない。 |
| 2. | 回転部分が少なく、騒音・振動が小さい。 |
| 3. | 特別な運転資格を必要としない。 |
| 4. | 消費電力量が少ない。 |
| 5. | 排熱回収に適さない。 |
回答と解説動画
正解は（5）
１．冷凍機内は真空であり、圧力による破裂のおそれがない。
→ 正しい
吸収式冷凍機は、冷媒として水を使い、蒸発器内をほぼ真空状態にして冷媒を低温で蒸発させます。そのため、圧力による破裂の危険性はほとんどありません。
２．回転部分が少なく、騒音・振動が小さい。
→ 正しい
吸収式冷凍機は圧縮機を持たず、主にポンプなど少数の回転部品しかないため、騒音や振動が非常に少ないのが特徴です。
３．特別な運転資格を必要としない。
→ 正しい
吸収式冷凍機は高圧ガスを使用せず、機内圧力も低いため、蒸気圧縮冷凍機のような「冷凍機械責任者」などの特別な資格は不要です。
４．消費電力量が少ない。
→ 正しい
圧縮機を使わないため、機械的な動力（＝電力）消費が少なく、省エネ性が高いです。ただし、熱源（蒸気や温水）によるエネルギー消費は別途必要です。
５．排熱回収に適さない。
→ 不適当（これが正解）
吸収式冷凍機は、ボイラーの排熱や工場の廃熱など、さまざまな熱源を有効利用できるため、排熱回収に非常に適しています。これが吸収式冷凍機の大きなメリットの一つです。
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