問題
個別方式の空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
| 1. | ビル用マルチパッケージには、同一室外機系統でも室内機ごとに冷暖房が選択できる冷暖房同時型というタイプがある。 |
| 2. | 圧縮機の駆動力は、電力を用いるものとガスエンジンによるものがある。 |
| 3. | 特殊なものを除き、通常は外気処理機能をもたない。 |
| 4. | 分散設置空気熱源ヒートポンプ方式では、圧縮機のON－OFF制御が主流である。 |
| 5. | 分散設置水熱源ヒートポンプ方式は、冷房と暖房が混在する場合には熱回収運転が可能である。 |
回答と解説動画
正解は（4）
１．ビル用マルチパッケージには、同一室外機系統でも室内機ごとに冷暖房が選択できる冷暖房同時型というタイプがある。
→ 正しい
ビル用マルチパッケージ（ビルマルチエアコン）には、同一冷媒配管系統で室内機ごとに冷房・暖房を個別に選択できる「冷暖房同時型」が存在します。
２．圧縮機の駆動力は、電力を用いるものとガスエンジンによるものがある。
→ 正しい
パッケージ型空調機やヒートポンプの圧縮機は、主に電動機で駆動されますが、ガスエンジンを用いるタイプもあります。
３．特殊なものを除き、通常は外気処理機能をもたない。
→ 正しい
個別方式の空気調和機（パッケージ型、ビル用マルチなど）は、特殊な外気処理ユニットを除き、基本的に外気処理機能を持ちません。新鮮外気導入には別途外気処理装置や全熱交換器の併用が必要です。
４．分散設置空気熱源ヒートポンプ方式では、圧縮機のON－OFF制御が主流である。
→ 不適当
分散設置空気熱源ヒートポンプ（ビル用マルチエアコンなど）は、インバータ制御による容量制御（比例制御）が主流です。従来はON-OFF制御が一般的でしたが、現在はインバータ制御の普及により、部分負荷運転時の効率が大きく向上しています。
５．分散設置水熱源ヒートポンプ方式は、冷房と暖房が混在する場合には熱回収運転が可能である。
→ 正しい
水熱源ヒートポンプ方式では、冷房運転中の機器が循環水に放熱し、暖房運転中の機器がその熱を利用して採熱する「熱回収運転」が可能です。これにより、エネルギー効率が高まります。
解説動画
解説動画はまだありません
コメント