ビル管理士 2022年(R4年) 問177  過去問の解説【ねずみ、昆虫等の防除】

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問題

下記の1~4の記述全てに当てはまる殺鼠剤の有効成分は、次のうちどれか。

  1. 1回の摂取でも効果が得られる。
  2. 第2世代の抗凝血性殺鼠剤である。
  3. ワルファリンに抵抗性を示すネズミ対策用に開発された。
  4. 建築物衛生法に基づく特定建築物内での使用が認められている。
1.リン化亜鉛
2.ブロマジオロン
3.クマテトラリル
4.ジフェチアロール
5.シリロシド

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回答と解説動画

正解は(4)

この特徴をもつのは、ジフェチアロールです。

ジフェチアロールは、第1世代の殺鼠剤に抵抗をもつスーパーラット対策として開発された強力な殺鼠剤で、効果は第1世代でと同じで、血液が凝固する時間を遅くして出血死させることだが、第1世代の殺鼠剤のように3~7日程度連続して摂取させる必要がなく、1回だけ摂取させれば効果が得られる点が大きな違いです。
また、防除用医薬部外品に該当するため、特定建築物内での使用が認められています。

殺鼠剤の種類

殺鼠剤は、抗凝血性殺鼠剤(第1、第2)、急性殺鼠剤、動物用医薬部外品の4つに分類されます。

上記のうち、「動物用医薬部外品」は農林水産省の管轄で、「抗凝血性殺鼠剤(第1、第2)、急性殺鼠剤」は防除用医薬部外品に該当し厚生労働省の管轄となります。
※動物用医薬部外品は建築物衛生法に基づく特定建築物内で使用できません

  • 第1世代ー抗凝血性殺鼠剤
    血液が凝固する時間を遅くすることで、出血死させることができる。
    効果は遅効性で、3~7日程度連続して摂取させる必要がある。
    以下のような種類があります。
    • ワルファリン(抵抗力をもつネズミ・スーパーラットが出現している)
    • フマリン
    • クマテトラリル
  • 第2世代ー抗凝血性殺鼠剤
    第1世代の殺鼠剤に抵抗をもつスーパーラット対策として開発された強力な殺鼠剤。
    効果は第1世代でと同じで、血液が凝固する時間を遅くして出血死させることだが、1回だけ摂取させれば効果が得られる点が大きな違いとなる。
    以下のような種類があります。
    • ジフェチアロール
  • 急性殺鼠剤
    急性殺鼠剤とは、ネズミが摂取してから数時間で効果が現れる。即効性が特徴で、大量発生しているネズミの駆除に有効です。
    以下のような種類があります。
    • ノルボルマイド
    • シリロシド
    • リン化亜鉛
  • 動物用医薬部外品
    ワルファリンなどに抵抗性をもったネズミにも効果がある。承認が出ていないため建築物衛生法に基づく特定建築物内で使用できず、畜舎に発生するネズミなどに使用する。
    以下のような種類があります。
    • ブロマジオロン製剤

解説動画

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