ビル管理士 2022年(R4年) 問111  過去問の解説【給水及び排水の管理】

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問題

給水設備の汚染に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.飲料水用貯水槽は、六面点検ができるように設置する。
2.貯水槽の水抜き管は、貯水槽の最も低い部分から取り出す。
3.給水配管から消火設備配管系統へ給水する場合は、吐水口空間を確保した消火用水槽を設置する。
4.大気圧式バキュームブレーカは、常時圧力がかかる配管部分に設置する。
5.大容量の貯水槽の場合は、槽内に迂(う)回壁を設置して滞留水の発生を防止する。

回答と解説動画

正解は(4)

1.飲料水用貯水槽は、六面点検ができるように設置する。
→正しい
飲料水用貯水槽は、天井・底・側壁などの各面について、外部から点検できるように設置することが望ましいです。

2.貯水槽の水抜き管は、貯水槽の最も低い部分から取り出す。
→正しい
水抜き管は、貯水槽の底にたまった水や汚れを完全に排出できるよう、最も低い部分から取り出すのが原則です。これにより清掃や点検時に残水や汚れを残さず排出できます。

3.給水配管から消火設備配管系統へ給水する場合は、吐水口空間を確保した消火用水槽を設置する。
→正しい
給水配管と消火設備配管を直接つなぐと、消火設備側から逆流して給水系統が汚染される恐れがあります。そのため、吐水口空間を確保した消火用水槽を設けて逆流を防止します。

4.大気圧式バキュームブレーカは、常時圧力がかかる配管部分に設置する。
→不適当
大気圧式バキュームブレーカは、「常時圧力がかからない配管部分」に設置するものです。
この装置は、給水管の中が負圧(圧力が下がる)になったときだけ作動し、外から空気を取り入れて逆流を防止します。そのため、常に水圧がかかっている場所では正しく作動しません。
常時圧力がかかる配管部分には、圧力式バキュームブレーカなど別のタイプを使います。

5.大容量の貯水槽の場合は、槽内に迂回壁を設置して滞留水の発生を防止する。
→正しい
大容量の貯水槽では、水の流れが偏って一部に滞留水が発生しやすくなります。槽内に迂回壁を設けることで、水の流れが均等になり、滞留水の発生や水質の劣化を防ぐことができます。

貯水槽の迂回壁
出典:積水アクアシステム

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