問題
換気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
| 1. | 水分の回収を必要としない場合の熱回収には、空気対空気の顕熱交換器が用いられる。 | ||
| 2. | 空気対空気の全熱交換器では、空調システムとして十分な温度処理、湿度処理はできないため、二次空調機が必要となる。 | ||
| 3. | 外気処理ユニットとは、冷媒直膨コイル、全熱交換器、加湿器、フィルタ等を組み込んだユニットである。 | ||
| 4. | ヒートポンプデシカント調湿型外気処理装置では、暖房時において効果的な相対湿度の維持管理が期待できる。 | ||
| 5. | 厨房、倉庫、各種機械室等では、換気設備が単独で設置されることが多い。 |
回答と解説動画
正解は（4）
1. 水分の回収を必要としない場合の熱回収には、空気対空気の顕熱交換器が用いられる。
→ 正しい
顕熱交換器は温度（顕熱）のみを交換し、湿度（水分）は交換しません。水分の回収が不要な場合に適します。
2. 空気対空気の全熱交換器では、空調システムとして十分な温度処理、湿度処理はできないため、二次空調機が必要となる。
→ 正しい
全熱交換器は温度と湿度の一部を交換しますが、必要な温度・湿度調整を単独で担うことはできず、通常は「空調機」等と組み合わせて使います。
3. 外気処理ユニットとは、冷媒直膨コイル、全熱交換器、加湿器、フィルタ等を組み込んだユニットである。
→ 正しい
外気処理ユニットとは、冷媒直膨コイル（冷却・加熱）、全熱交換器、加湿器、フィルタ等を組み込んだ空調設備です。
一般の空調機（エアコン）は室内の空気を循環させて冷暖房しますが、外気処理ユニットは外の空気を直接処理して室内に供給する点が大きな特徴です。
4. ヒートポンプデシカント調湿型外気処理装置では、暖房時において効果的な相対湿度の維持管理が期待できる。
→ 不適当
ヒートポンプデシカント調湿型外気処理装置は、ヒートポンプ技術とデシカント（吸着剤）技術を組み合わせて、外気の除湿・加湿・温度調整を効率的に行う空調機です。近年、ビルや工場、病院などの業務用空調システムで省エネ性と快適性を両立する装置として普及が進んでいますが、加湿機能については検証中となっているため冬季の相対湿度につじて効果的な維持管理ができるという点は不適当です。
5. 厨房、倉庫、各種機械室等では、換気設備が単独で設置されることが多い。
→ 正しい
これらの場所は空調よりも換気（排気）が重視されるため、換気設備のみが単独で設置されることが一般的です。
解説動画
解説動画はまだありません
コメント