ビル管理士 2021年(R3年) 問59　 過去問の解説【空気環境の調整】

問題

パッケージ型空調機に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

回答と解説動画

正解は（5）

１．中央方式の空気調和設備と同様に、熱源設備が必要となる。
→不適当
パッケージ型空調機は、圧縮機などの熱源設備を機器内に内蔵しているため、中央方式のように別途ボイラーや冷凍機などの大規模な熱源設備は必要ありません。

２．圧縮機の駆動は、全て電力を用いている。
→不適当
パッケージ型空調機の圧縮機は、電動機のほか、ガスエンジンで駆動するタイプもあります。

３．通常は、外気処理機能を備えている。
→不適当
パッケージ型空調機は、通常は外気処理機能を持っていません。室内空気の循環・冷暖房が主目的であり、外気導入が必要な場合は外調機や換気装置を別途設置します。

４．ビル用マルチパッケージは、ON－OFF制御により、圧縮機の容量制御を行うのが主流である。
→不適当
ビル用マルチパッケージ（ビルマルチエアコン）は、現在はインバータ制御による連続的な容量制御が主流です。ON-OFF制御は旧式で、現行機種の主流ではありません。

５．水熱源ヒートポンプ方式のパッケージ型空調機は、圧縮機を備えているため騒音に注意が必要である。
→適当
水熱源ヒートポンプ方式のパッケージ型空調機は、圧縮機を内蔵しており、設置場所によっては圧縮機の運転音が問題になることがあります。そのため、騒音対策が必要となる場合があります。

なぜ水熱源ヒートポンプ方式だと騒音対策が必要なのか？

以下の画像は三菱電機の水冷式のパッケージエアコンです。見ていたければわかると思いますが、室内側に圧縮機が内蔵されています。そのため、圧縮機の騒音に注意が必要になるのです。（空冷式の圧縮機は屋外に置かれている室外機に内蔵されているため、騒音を気にする必要はありません）

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