問題
水質汚濁に係る環境基準項目に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
1. | ヒ素は、急性ばく露により皮膚の色素沈着を起こす。 | ||
2. | 亜鉛は、水俣(みなまた)病の原因となる。 | ||
3. | カドミウムは、水質汚濁に関する環境基準において検出されないこととなっている。 | ||
4. | アルキル水銀は、生物学的濃縮を起こす。 | ||
5. | ベンゼンは、ヒトに対する発がん性は認められない。 |
回答と解説動画
正解は(4)
1.ヒ素は、急性ばく露により皮膚の色素沈着を起こす。
→ 不適当
ヒ素の急性ばく露による主な症状は、嘔吐、下痢、発熱などです。皮膚の色素沈着は慢性ばく露による症状であり、急性中毒では現れません。
2.亜鉛は、水俣病の原因となる。
→ 不適当
水俣病の原因は有機水銀(メチル水銀)であり、亜鉛ではありません。
3.カドミウムは、水質汚濁に関する環境基準において検出されないこととなっている。
→ 不適当
カドミウムは水質環境基準で厳しい基準値(0.003mg/L)以下であることが定められていますが、「検出されないこと」とはされていません。
4.アルキル水銀は、生物学的濃縮を起こす。
→ 正しい
アルキル水銀(特にメチル水銀)は、食物連鎖を通じて生物濃縮を強く起こすことが知られており、水俣病の原因にもなりました。
5.ベンゼンは、ヒトに対する発がん性は認められない。
→ 不適当
ベンゼンはヒトに対する発がん性が認められており、IARC(国際がん研究機関)でもグループ1(ヒトに対して発がん性あり)に分類されています。
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