ビル管理士 2021年(R3年) 問33　 過去問の解説【建築物の環境衛生】

問題

騒音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

回答と解説動画

正解は（2）

1．騒音性難聴は、4,000Hz付近の聴力低下から始まる
→ 正しい
騒音性難聴は、初期に4,000Hz付近の高音域から聴力低下が始まるのが特徴です。

2．老人性難聴の初期では、会話音域である周波数(2,000Hz)から聴力の低下がみられる
→ 不適当
老人性難聴（加齢性難聴）は、8,000Hz付近などの高音域から聴力低下が始まります。2,000Hz（会話音域）の低下は進行した段階で現れます。

3．環境騒音によって自律神経系が刺激され、血圧の上昇などが観察される
→ 正しい
騒音は自律神経系を刺激し、血圧上昇やストレスホルモン分泌増加などの影響がみられます。

4．長期間85dB以上の騒音にばく露されると、永久性の聴力低下となる危険性が高くなる
→ 正しい
85dB以上の騒音を長い間あび続けると、耳の中の「有毛細胞」という音を感じ取る細胞が壊れてしまいます。この細胞は一度壊れると再生しません。そのため、一度失われた聴力は元に戻らず、治療しても回復しません。

5．住民の騒音苦情の大半は、聴取妨害と心理的影響である
→ 正しい
騒音苦情の多くは、会話やテレビの聞き取りにくさ（聴取妨害）やイライラ・睡眠障害などの心理的影響が主な内容です。

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