ビル管理士 2021年(R3年) 問116  過去問の解説【給水及び排水の管理】

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問題

給水設備の維持管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.防錆剤を使用している場合は、3か月以内ごとに1回、防錆剤の濃度の検査を行う。
2.受水槽と高置水槽の清掃は、原則として同じ日に行い、受水槽清掃後に高置水槽の清掃を行う。
3.飲料用貯水槽の清掃業務に従事する者は、6か月に1回程度、健康診断を受ける。
4.飲料用貯水槽の点検は、定期に実施し、必要に応じて補修などを行う。
5.受水槽の水位制御の作動点検は、槽内のボールタップを手動で操作して行う。

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回答と解説動画

正解は(1)

1.防錆剤を使用している場合は、3か月以内ごとに1回、防錆剤の濃度の検査を行う。
→不適当
防錆剤を使用している場合は、「2か月以内ごとに1回」濃度検査を行うことが定められています。

2.受水槽と高置水槽の清掃は、原則として同じ日に行い、受水槽清掃後に高置水槽の清掃を行う。
→正しい
受水槽は建物全体の水を一時的にためる役割があります。高置水槽は、受水槽からポンプでくみ上げた水をいったんためておき、その後、重力を使って建物内の各階に水を供給する役割です。清掃は同じ日にまとめて行い、受水槽を先に、高置水槽を後に清掃することで、汚れた水が再び高置水槽に流れ込むのを防げます。

高置水槽方式については、以下の画像を参考にしてください。水がどのようにして建物内に供給されるのかを覚えることが重要です。

高置水槽方式
出典:宇都宮市水道局

3.飲料用貯水槽の清掃業務に従事する者は、6か月に1回程度、健康診断を受ける。
→正しい
飲料用貯水槽の清掃業務に従事する者は、衛生管理の観点から6か月ごとに健康診断を受けることが望ましいとされています。

4.飲料用貯水槽の点検は、定期に実施し、必要に応じて補修などを行う。
→正しい
飲料用貯水槽の点検は、定期的に実施し、必要に応じて補修や改善を行うことが維持管理の基本です。

5.受水槽の水位制御の作動点検は、槽内のボールタップを手動で操作して行う。
→正しい
ボールタップを手動で動かして、水位制御装置や弁の動作を確認するのは一般的な点検方法です。
以下はボールタップの作動原理です。水位の変化により浮き球が上下することで、給水と停止を繰り返します。つまり、浮き球を強引に動かせば水位が変化している状態を作ることができるので、作動点検が可能となります。

ボールタップの仕組み
出典:横手市

解説動画

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