ビル管理士 2021年(R3年) 問110  過去問の解説【給水及び排水の管理】

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問題

水道水の塩素消毒に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.塩素消毒の効果は、懸濁物質が存在すると低下する。
2.塩素消毒の反応速度は、温度が高くなるほど速くなる。
3.水道水中の窒素化合物と反応することで、塩素消毒の効果が高まる。
4.塩素消毒の効果は、アルカリ側で急減する。
5.塩素消毒は、多種類の微生物に効果がある。

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回答と解説動画

正解は(3)

1.塩素消毒の効果は、懸濁物質が存在すると低下する。
→正しい
水の中に土や有機物などの懸濁物質が多いと、塩素がそれらと反応してしまい、十分な消毒効果が及びにくくなります。

2.塩素消毒の反応速度は、温度が高くなるほど速くなる。
→正しい
化学反応は温度が高いほど速くなり、塩素消毒も同様です。

3.水道水中の窒素化合物と反応することで、塩素消毒の効果が高まる。
→不適当
水中にアンモニアなどの窒素化合物が存在すると、塩素と反応してクロラミン類(モノクロラミン、ジクロラミンなど)が生成されます。クロラミンは遊離残留塩素に比べて消毒力が弱いため、全体の消毒効果が低下しますので問題文は誤りです。

4.塩素消毒の効果は、アルカリ側で急減する。
→正しい
塩素消毒がアルカリ性で効果が急激に落ちるのは、水のpHが高くなる(アルカリ性になる)と、強い殺菌力を持つ「次亜塩素酸(HOCl)」が減り、殺菌力の弱い「次亜塩素酸イオン(OCl⁻)」が増えるためです。

5.塩素消毒は、多種類の微生物に効果がある。
→正しい
塩素は、細菌、ウイルス、真菌など、さまざまな種類の微生物に効果があります。

解説動画

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