ビル管理士 2020年(R2年) 問98  過去問の解説【建築物の構造概論】

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問題

建築生産に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.木工事は、仕上げ工事に分類される。
2.施工管理の業務には、関係官庁などへの諸手続きも含まれる。
3.環境負荷を削減するために、リユース、リサイクル等が重要である。
4.工事のための電力や上下水道設備の計画は、仮設計画に含まれる。
5.建築主は、建設工事の発注者である。

回答と解説動画

正解は(1)

1.木工事は、仕上げ工事に分類される。
→不適当
木工事(大工工事)は、建物の骨組みや下地をつくる「躯体工事」に分類されます。以下は各工事の分類です。

  1. 仮設工事:工事を安全かつ円滑に進めるための一時的な設備や作業全般。
    • 仮設道路
    • 仮設電気
    • 仮設水道
  2. 土工・地業工事:建物の基礎となる地盤や基礎構造をつくる工事。
    • 掘削
    • 埋戻し
    • 地盤改良
    • 杭打ち
    • 基礎工事
  3. 躯体工事:建物の骨組み・構造体をつくる工事。
    • 鉄筋工事
    • 型枠工事
    • コンクリート打設
    • 鉄骨工事
    • 木工事
  4. 仕上げ工事:建物の外観や内部を仕上げる工事。
    • 内装工事
    • 外装工事
    • 建具工事
    • 金属工事
    • ガラス工事
    • 左官工事
    • 防水工事
    • 屋根工事

2.施工管理の業務には、関係官庁などへの諸手続きも含まれる。
→正しい
施工管理の業務には、工事の進捗や品質・安全の管理だけでなく、建築確認申請や各種届出など関係官庁への手続きも含まれます。

出典:政府広報オンライン

3.環境負荷を削減するために、リユース、リサイクル等が重要である。
→正しい
建設副産物のリユース、リサイクルは、環境負荷低減のために非常に重要です。
以下、リデュースも含めて覚えておきましょう。

  • リユース
    • 一度使ったものを繰り返し使う取り組みです。
    • 例:中古品を買う、詰め替え容器を使う、不用品を譲る、など。
  • リサイクル
    • 不要になったものを資源として再利用する取り組みです。
    • 例:資源ごみの分別、古紙回収、ペットボトルのリサイクル、など。
  • リデュース
    • ごみになるものを買わない、もらわない、使い捨てをしないなど、ごみの発生自体を減らす取り組みです。
    • 例:レジ袋や過剰包装を断る、マイボトルを持ち歩く、食べ残しをしない、など。

4.工事のための電力や上下水道設備の計画は、仮設計画に含まれる。
→正しい
工事中に必要な電力や上下水道などの仮設設備は、仮設計画の一部です。
※選択肢1の説明にあった仮設工事の計画のことです。

5.建築主は、建設工事の発注者である。
→正しい
建築主は、建設工事を発注する施主(オーナー)を指します。

解説動画

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