問題
赤外線による生態影響として、最も不適当なものは次のうちどれか。
1. | 熱中症 |
2. | 皮膚血流促進 |
3. | 電気性眼炎 |
4. | ガラス工白内障 |
5. | 代謝促進 |
回答と解説動画
正解は(3)
1.熱中症
→ 正しい
赤外線は熱エネルギーを伝えるため、長時間浴びることで体温が上昇し、熱中症の原因となります。
2.皮膚血流促進
→ 正しい
赤外線は皮膚や皮下組織を温め、血管を拡張させて血流を促進します。
3.電気性眼炎
→ 不適当
電気性眼炎(紫外線角膜炎)は紫外線による角膜の炎症です。赤外線ではなく、アーク溶接や強い紫外線を浴びた際に発生します。
4.ガラス工白内障
→ 正しい
赤外線を長時間浴びることで水晶体が熱変性を起こし、ガラス工白内障の原因となります。
5.代謝促進
→ 正しい
赤外線による温熱作用で体温が上昇し、基礎代謝が促進されることがあります。
紫外線と赤外線の比較
項目 | 紫外線 | 赤外線 |
---|---|---|
波長 | 短い(約100~400nm) | 長い(約770nm~1mm) |
周波数 | 高い | 低い |
透過性 | 低い(皮膚表層や眼表面で吸収) | 高い(人体の奥まで届く) |
主な作用 | 殺菌作用、ビタミンD生成 | 熱作用(温熱効果) |
健康影響 | 皮膚紅斑、皮膚がん、白内障、電気性眼炎、角膜炎 | 熱中症、皮膚血管拡張、代謝促進、白内障(ガラス工白内障) |
曝露作業例 | アーク溶接、屋外作業、殺菌灯 | 炉前作業、ガラス工場、赤外線乾燥 |
その他 | UV-A、UV-B、UV-Cに分類、皮膚表層で主に作用 | 近赤外線・遠赤外線に分類、深部まで熱影響 |
解説動画
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