問題
ネズミの防除に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | ネズミの毒餌を作る場合、クマネズミは植物質の物を基材とする。 | ||
2. | 殺鼠剤による防除を行った場合、死体からハエ類が発生することがあるので、死鼠の回取に努める。 | ||
3. | ネズミの侵入防止のため、通風口や換気口に取り付ける金属格子の目の幅は、1cm以下とする。 | ||
4. | ラットサインとは、ネズミ類の活動によって残される糞尿や足跡等の証跡のことである。 | ||
5. | ドブネズミは、警戒心が強く、毒餌やトラップによる防除が困難である。 |
回答と解説動画
正解は(5)
1.ネズミの毒餌を作る場合、クマネズミは植物質の物を基材とする。
→正しい
クマネズミは雑食性ですが、特に植物質の食品(穀類・果物など)を好む傾向があるため、植物質の基材を用いた毒餌が効果的です。
2.殺鼠剤による防除を行った場合、死体からハエ類が発生することがあるので、死鼠の回取に努める。
→正しい
殺鼠剤によって屋内でネズミが死ぬと、死体が腐敗してハエ類(クロバエなど)が発生するおそれがあります。死鼠の早期発見と回収が重要です。
3.ネズミの侵入防止のため、通風口や換気口に取り付ける金属格子の目の幅は、1cm以下とする。
→正しい
ネズミはわずか1cmの隙間でも侵入可能なため、通風口などには1cm以下の目幅の金網を設置することが望ましいです。
4.ラットサインとは、ネズミ類の活動によって残される糞尿や足跡等の証跡のことである。
→正しい
ラットサインは、ネズミの糞や尿、かじられた跡、足跡、壁や床に付いた黒い汚れなど、ネズミの生息を示す重要な証拠であり、効果的な防除のための手がかりになります。
5.ドブネズミは、警戒心が強く、毒餌やトラップによる防除が困難である。
→不適当
警戒心が強いのはクマネズミであり、ドブネズミは比較的警戒心が弱く、毒餌やトラップでの捕獲がしやすいとされています。
各ネズミの特徴
- クマネズミ
- 大きさは3種の中で中程度
- 警戒心が強い
- 殺鼠剤が効きにくい(感受性が低い)
- 都心のビル内で優占種となっている
- しっぽが体調より長く、耳も大きい
- 雑食性だが、穀物や種子など植物質のものを好む
- 運動能力に優れ、パイプなどを使った垂直移動もできる
- ドブネズミ
- 大きさは3種の中で一番大きい
- 警戒心は中くらい
- 性格は獰猛
- 泳ぐことが得意
- 雑食性で動物タンパク質を好む
- 床下や土中に巣を作ることが多い
- ハツカネズミ
- 大きさは3種の中で一番小さい
- 警戒心は弱い
- 殺鼠剤には強い
- 種子食性
- 農村地帯や港湾地域に分布しており、稀に家屋に浸入することもある
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