ビル管理士 2020年(R2年) 問134　 過去問の解説【給水及び排水の管理】

問題

排水設備の保守管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

回答と解説動画

正解は（5）

１．排水槽の底部勾配面には、点検歩行を容易にするため階段を設ける。
→正しい
安全に点検や清掃作業を行うために、排水槽内に階段などを設けます。

２．排水槽の清掃は、酸素濃度と硫化水素濃度を確認してから行う。
→正しい
排水槽などの密閉された空間で作業を行う場合は、作業前に酸素濃度→硫化水素濃度の順番で測定します。
硫化水素については、10ppm以下というな基準があり、これを超えると作業はできません。
ちなみに、酸素濃度は18%以上となっています。
これらの作業は、酸素欠乏危険作業主任者の資格を有する者が作業を指揮することが義務付けられています。

３．排水槽の悪臭防止対策としては、タイマによる強制排水を行うことが望ましい。
→正しい
汚水の滞留が腐敗・悪臭の原因となるため、1～2時間おきにタイマで強制排水することが効果的です。

４．グリース阻集器のトラップの清掃は、2か月に1回程度行う。
→正しい
グリース阻集器のトラップの清掃は、2か月に1回程度が目安とされています。なお、ストレーナの厨芥は毎日除去し、グリース（溜まった油）は7~10日に1回除去と清掃をします。

５．水中用排水ポンプのメカニカルシール部のオイル交換は、3～5年に1回程度行う。
→不適当
水中用排水ポンプは、メカニカルシール部のオイルを6か月～1年に1回交換する必要があります。

その他の排水ポンプに関係する点検頻度は以下のとおりです。

解説動画