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製造所等の維持管理【危険物乙4テキスト】

2024年11月15日

製造所等の所有者等は、製造所等の位置・構造および設備を技術上の基準に適合するように維持管理しなければならず、もし技術上の基準適合していないと認められる場合、市町村長等から修理・改造・移転すべきことを命ぜられることがあります。

ここでは、維持管理に必要な点検や基準について解説します。

定期点検の時期と実施者

製造所等の所有者等は、1年に1回以上、位置・構造・設備が技術上の基準に適合しているか点検をする義務があります。(地下タンクや埋設配管の漏れの点検も含まれます。)

定期点検の実施者は以下のいずれかです。

  • 危険物取扱者(甲・乙・丙)
  • 危険物施設保安員
  • 危険物取扱者(甲・乙・丙)の立ち会いを受けた者

定期点検の立ち会いは「取り扱い業務の立ち会い」と違い、丙種でも出来る点に注意してください。

なお、地下タンクや配管の漏れの点検に関しては、上記の条件+点検方法の知識を有する者が実施しなければいけません。(立ち会いの場合は、危険物取扱者の免状保有者で点検方法の知識がある者が行う)

移動タンク貯蔵所は例外があり、漏れの点検5年に1回以上となります。

危険物取扱者(甲・乙・丙)の資格制度については以下の記事を参照してください。

【関連記事】危険物取扱者の資格制度

定期点検が必要な施設

定期点検が必要な施設は表のとおりです。

施設の種類危険物の指定数量などの条件
製造所指定数量10倍以上か、地下タンクを有する施設
屋内貯蔵所指定数量150倍以上
屋外タンク貯蔵所指定数量200倍以上
屋外貯蔵所指定数量100倍以上
地下タンク貯蔵所無条件
移動タンク貯蔵所無条件
給油取扱所地下タンクを有する施設
移送取扱所無条件
一般取扱所指定数量10倍以上か、地下タンクを有する施設

地下タンクがある施設移動タンク貯蔵所移送取扱所は、指定数量の倍数に関係無く定期点検が確実に必要です。

なお、定期点検が不要な製造所等は、屋内タンク貯蔵所、簡易タンク貯蔵所、販売取扱所です。

点検記録の記載事項と保存期間

定期点検の記録に記載する事項は以下の4つです。

  1. 製造所等の名称
  2. 点検した年月日
  3. 点検方法および、その結果
  4. 点検を実施した者の氏名

点検記録の保存期間は3年で記録の届け出は不要です。

移動タンク貯蔵所は例外があり、漏れの点検の記録のみ10年間保存しなくてはいけません

保安に関する検査

容量10,000kℓ以上の屋外タンク貯蔵所」と「配管の延長が15㎞超えの移送取扱所」は、当該施設が技術上の基準に従って維持されているか、市町村長等が行う保安に関する検査を受けなくてはいけません。

検査の頻度は、屋外タンク貯蔵所が8年に1回、移送取扱所が1年に1回となっています。

ヘタ・レイ
ヘタ・レイ

定期点検の実施者は所有者等でしたが、保安検査を実施するのは市町村長等なので注意してください。

プロフィール
ヘタ・レイ

ビルメンYouTuberのヘタ・レイ。
保有資格:電験三種、ビル管理士、行政書士、宅建士、電工一種、危険物乙4、消防設備士、2級ボイラー技士、2種冷凍機械、日商簿記2級、FP2級など。
これまでの経験と保有資格を活かしてオリジナル問題を作成しています。
ビルメン情報ブログもよろしくお願いします。