ビル管理士 2020年(R2年) 問100  過去問の解説【建築物の構造概論】

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問題

建築物内の昇降設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.非常用エレベータは、緊急時には消防隊員の活動が優先される。
2.小荷物専用昇降機は、かごの床面積及び天井高の上限が定められている。
3.動く歩道の定格速度は、勾配に応じて定められている。
4.乗用エレベータには、火災時に最寄り階まで自動運転する管制運転装置を備える必要がある。
5.エスカレータには、当該竪穴区画の防火シャッタ閉鎖時に連動して停止する制動装置が設けられている。

回答と解説動画

正解は(4)

1.非常用エレベータは、緊急時には消防隊員の活動が優先される。
→正しい
非常用エレベータは、火災などの緊急時に消防隊員の救助・消火活動を優先して使用するためのものです。

2.小荷物専用昇降機は、かごの床面積及び天井高の上限が定められている。
→正しい
小荷物専用昇降機は、人が乗らずに荷物だけを運ぶための小型の昇降機です。
エレベーターに似た構造を持ちますが、主に飲食店や病院、オフィスなどで、料理や書類、書籍などの軽量な荷物を階間で運ぶために利用されます。建築基準法では、かごの床面積が1㎡以下、天井の高さが1.2m以下のものと定義されています。

出典:アイニチ株式会社

3.動く歩道の定格速度は、勾配に応じて定められている。
→正しい
動く歩道の定格速度は、水平の場合と傾斜がある場合で上限速度が異なります。

4.乗用エレベータには、火災時に最寄り階まで自動運転する管制運転装置を備える必要がある。
→不適当
一定規模以上の建築物に設けるエレベーターには、火災時に避難階に停止する火災時管制運転装置を設けることが義務付けられています。
なお、問題文にあるような最寄り階に停止するケースは、地震時や停電時となります。

避難階(ひなんかい)とは、建物から直接地上へ避難できる階のことです。通常は1階が避難階となりますが、地形や建物の構造によっては、2階や地下が避難階になることもあります。

5.エスカレータには、当該竪穴区画の防火シャッタ閉鎖時に連動して停止する制動装置が設けられている。
→正しい
エスカレータには、防火シャッターが閉鎖される際に連動して停止する制動装置が設けられています。

解説動画

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