問題
建築物とその構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | 免震構造では、アイソレータを用いて振動エネルギーを吸収し、振動を小さくする。 | ||
2. | 耐震補強には、強度や変形能力を高める方法がある。 | ||
3. | 制振構造において、建物の揺れを制御・低減するためのダンパに座屈拘束ブレースなどが用いられる。 | ||
4. | コンクリートの打設時間の間隔が長くなると、コールドジョイントが生じやすくなる。 | ||
5. | 構造設計に用いる計算法には、保有水平耐力計算、限界耐力計算、許容応力度等計算がある。 |
回答と解説動画
正解は無し
本問題の回答は全て正しいのですが、過去問に出題された知識は全て覚えることが資格試験攻略の鉄則なので、こちらも解説します。
1.免震構造では、アイソレータを用いて振動エネルギーを吸収し、振動を小さくする。
→正しい
免震構造では、アイソレータを用いて振動エネルギーを吸収し、建物の揺れを小さくする構造です。アイソレータは、地震の際に建物と地面の間で相対的な動きを許容し、地震力を建物に直接伝わりにくくする役割を果たしています。
- 制振構造:建物の揺れを制御し、低減しようとする構造。建物の構造体に取り付けた制振装置(制振ダンパーなど)が、地震や風圧によって生じるエネルギーを吸収し、揺れを小さくします.
- 免震構造:積層ゴムなどを用いて、地震力による揺れを建築物の上部構造に伝達させないようにした構造。建物と地盤の間にアイソレータ(揺れを吸収する装置)を設置して、地盤から建築物を絶縁する方法があります。
-1024x554.png)
出典:倉敷化工(株)
2.耐震補強には、強度や変形能力を高める方法がある。
→正しい
耐震補強では、建物の強度(壊れにくさ)や変形能力(粘り強さ)を高めることで地震に対する安全性を向上させる方法が用いられます。
3.制振構造において、建物の揺れを制御・低減するためのダンパに座屈拘束ブレースなどが用いられる。
→正しい
制振構造において、建物の揺れを制御・低減するために、ダンパーの一種として座屈拘束ブレースなどが用いられます。これは、地震エネルギーを吸収し、建物の揺れを抑制する役割を果たします。
.jpg)
出典:安藤ハザマ
4.コンクリートの打設時間の間隔が長くなると、コールドジョイントが生じやすくなる。
→正しい
コンクリートの打設間隔が長くなると、先に打ったコンクリートが硬化し、後から打ったコンクリートと一体化しにくくなり、コールドジョイントが発生しやすくなります。
5.構造設計に用いる計算法には、保有水平耐力計算、限界耐力計算、許容応力度等計算がある。
→正しい
構造設計では、保有水平耐力計算、限界耐力計算、許容応力度等計算が代表的な計算法として用いられています。
解説動画
解説動画はまだありません
コメント