問題
遮音と振動に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | 道路交通による振動は、不規則に起こり、変動が大きい。 | ||
2. | 隔壁を介する2室間の遮音性能は、受音室の吸音力が大きいほど高くなる。 | ||
3. | カーペットや畳等を敷いても、重量床衝撃音はほとんど軽減できない。 | ||
4. | 床衝撃音に関する遮音等級のLr値は、値が大きい方が、遮音性能が高いことを表す。 | ||
5. | コインシデンス効果により、壁面の透過損失は減少する。 |
回答と解説動画
正解は(4)
1.道路交通による振動は、不規則に起こり、変動が大きい。
→正しい
道路交通に起因する振動は、車種や速度、道路の状態などによって変動が大きく、不規則な波形となることが一般的です。
2.隔壁を介する2室間の遮音性能は、受音室の吸音力が大きいほど高くなる。
→正しい
受音室の吸音力が高いと、室内で音が反射しにくくなり、壁を通過してきた音も吸収されやすくなります。そのため、室内に響く音の量が少なくなり、結果として遮音性能が高まります。
3.カーペットや畳等を敷いても、重量床衝撃音はほとんど軽減できない。
→正しい
カーペットや畳は主に軽量床衝撃音(食器を落としたときの音など)に効果を発揮しますが、重量床衝撃音(飛び跳ねなど)には効果が小さいとされています。
4.床衝撃音に関する遮音等級のLr値は、値が大きい方が、遮音性能が高いことを表す。
→不適当
Lr値(床衝撃音レベルの等級)は「小さいほど遮音性能が高い」ことを示します。数値が小さいほど床を伝わる音が小さい=遮音性が良いということです。
5.コインシデンス効果により、壁面の透過損失は減少する。
→正しい
コインシデンス効果(共振現象)は、壁材などが特定の周波数で音と共振してしまい、その周波数帯の透過損失(遮音性能)が下がる現象です。
解説動画
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