ビル管理士 2021年(R3年) 問81  過去問の解説【空気環境の調整】

内容に誤りがあった場合は、お手数ですがコメント欄で教えて頂けると助かります。

問題

ホルムアルデヒド測定法に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.簡易測定法には、検知管法、定電位電解法がある。
2.DNPHカートリッジは、オゾンにより正の妨害を受ける。
3.DNPHカートリッジは、冷蔵で保存する必要がある。
4.パッシブ法は、試料採取に8時間程度を要する。
5.パッシブサンプリング法では、ポンプを使用しない。

回答と解説動画

正解は(2)

1. 簡易測定法には、検知管法、定電位電解法がある。
→正しい
現場で簡便に測定できる方法として、検知管法と定電位電解法はどちらも簡易測定法に含まれます。

2. DNPHカートリッジは、オゾンにより正の妨害を受ける。
→不適当
DNPHカートリッジはオゾンによって分解されるため、負の妨害(測定値が低く出る)を受けます。正の妨害(測定値が高く出る)ではありません。

3. DNPHカートリッジは、冷蔵で保存する必要がある。
→正しい
DNPHカートリッジは高温や光で劣化しやすいため、冷蔵保存が推奨されています。

4. パッシブ法は、試料採取に8時間程度を要する。
→正しい
パッシブ法(拡散法)は、空気中のホルムアルデヒドを自然拡散で捕集するため、通常8時間以上の採取時間が必要です。

5. パッシブサンプリング法では、ポンプを使用しない。
→正しい
パッシブ法はポンプを使わず、自然拡散によって試料を採取します。

ホルムアルデヒドの測定方法まとめ

試験に出題される測定方法をまとめました。(太字のところはなるべく覚える)

【共通事項】
・アクティブ法はサンプリングにポンプを使う。
・パッシブ法はサンプリングにポンプを使わない。
・パッシブ法は、試料採取に8時間程度要する。

種別

測定方法

アクティブ

  • DNPH-カートリッジ捕集-HPLC法
    • DNPHカートリッジは、オゾンにより負の妨害を受ける。
    • DNPHカートリッジは、冷蔵で保存する必要がある。
  • ほう酸溶液捕集-AHMT 吸光光度法
  • TFBA カートリッジ捕集-GC/MS法
    • 測定にはインピンジャーを用いる。

パッシブ

  • DNPH含浸チューブ-HPLC法
  • TEA含浸チューブ-吸光光度法

アクティブ

  • 検知管法(電動ポンプ式)
  • 定電位電解法(DNPH干渉フィルタ法)
  • 光電光度法(試験紙)
  • 光電光度法(AHMT試験紙)
  • 燃料電池法
  • 化学発光法
  • 吸光光度法(拡散スクラバー法、ルチジン誘導体法)

パッシブ

  • 検知紙法(バイオセンサ法)
ヘタ・レイ

ポンプによるサンプリングとは以下の画像のような感じです。

解説動画

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