問題
流体力学に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | 直線ダクトの圧力損失は、長さに比例する。 | ||
2. | 直線ダクトの圧力損失は、風速に比例する。 | ||
3. | 直線の円形ダクトの圧力損失は、直径に反比例する。 | ||
4. | ダクトの形状変化に伴う圧力損失は、形状抵抗係数に比例する。 | ||
5. | 開口部を通過する風量は、開口部前後の圧力差の平方根に比例する。 |
回答と解説動画
正解は(2)
1.直線ダクトの圧力損失は、長さに比例する。
→ 正しい
直線ダクトの摩擦による圧力損失は、ダクトの長さが長いほど大きくなります。
2.直線ダクトの圧力損失は、風速に比例する。
→ 不適当
圧力損失は「風速の2乗」に比例します。
風速が2倍になると、圧力損失は4倍になります。「風速に比例」は誤りです。
3.直線の円形ダクトの圧力損失は、直径に反比例する。
→ 正しい
ダクトの直径が大きいほど、圧力損失は小さくなります。

ストローの先を細く(断面積を小さくする)して息を吹くと、出てくる風の速度が上がりますよね。あれをイメージするとわかりやすいと思います。
4.ダクトの形状変化に伴う圧力損失は、形状抵抗係数に比例する。
→ 正しい
エルボや分岐などの形状変化部では、形状抵抗係数(局所抵抗係数)に比例して圧力損失が生じます。
5.開口部を通過する風量は、開口部前後の圧力差の平方根に比例する。
→ 正しい
開口部の風量は、圧力差の平方根に比例します。
\( Q = \alpha A \sqrt{\frac{2 \Delta P}{\rho}} \)
(Q:風量、α:流量係数、A:開口面積、ΔP:圧力差、ρ:空気密度)
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