問題
建築生産に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | プレハブ工法は、工場で製作された部材を現場に搬入して組み立てる工法である。 |
2. | 建築基準法に基づく設計図書には、設計図、仕様書が含まれる。 |
3. | 軸組式構法は、木材や鋼材等の軸材で柱、梁等を組み、そこに面材を取り付けたものをいう。 |
4. | 施工管理は、設計図書のとおり工事が施工されているかを設計者が確認することであり、建築士法に定義されている。 |
5. | 型枠工事は、躯体工事に含まれる。 |
回答と解説動画
正解は(4)
1.プレハブ工法は、工場で製作された部材を現場に搬入して組み立てる工法である。
→ 正しい
プレハブ工法は、部材を工場で製作し、現場で組み立てる建築工法です。
2.建築基準法に基づく設計図書には、設計図、仕様書が含まれる。
→ 正しい
建築基準法施行規則により、設計図書には設計図と仕様書が含まれます。
設計図書には以下のようなものがあります。(厳密には他にもあります)
- 配置図
- 仕様書
- 平面図
- 設備図
- 立体図
- 断面図
- 展開図
- 仕上表
- 建具表
- 構造図
- 面積表
設計図書に含まれないもので、試験に出題された経験があるものには以下のようなものがあります。(こちらを覚えたほうがいいかも)
- 施工図
- 現寸図
3.軸組式構法は、木材や鋼材等の軸材で柱、梁等を組み、そこに面材を取り付けたものをいう。
→ 正しい
軸組式構法は、柱や梁などの軸材で骨組みを作り、必要に応じて面材を取り付ける構法です。
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4.施工管理は、設計図書のとおり工事が施工されているかを設計者が確認することであり、建築士法に定義されている。
→ 不適当
施工管理は、工事現場での工程管理、品質管理、安全管理など、工事全体の管理を行う業務です。
一方、問題文にあるような設計図書と工事の照合を行い、設計図書通りに工事が進んでいるかを確認する業務は工事監理にあたり建築士法に定義されています。ただし、設計者が行うとは記載されていません。
(建築基準法 第2条)
8 この法律で「工事監理」とは、その者の責任において、工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認することをいう。
5.型枠工事は、躯体工事に含まれる。
→ 正しい
型枠工事は、コンクリート構造の躯体工事に含まれます。
型枠工事は、以下の写真のように金属や木材で枠を作って、そこにコンクリートを流し込みます。コンクリートが固まったら枠を取り外し完成となります。
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以下は各工事の分類です。
- 仮設工事:工事を安全かつ円滑に進めるための一時的な設備や作業全般。
- 仮設道路
- 仮設電気
- 仮設水道
- 土工・地業工事:建物の基礎となる地盤や基礎構造をつくる工事。
- 掘削
- 埋戻し
- 地盤改良
- 杭打ち
- 基礎工事
- 躯体工事:建物の骨組み・構造体をつくる工事。
- 鉄筋工事
- 型枠工事
- コンクリート打設
- 鉄骨工事
- 木工事
- 仕上げ工事:建物の外観や内部を仕上げる工事。
- 内装工事
- 外装工事
- 建具工事
- 金属工事
- ガラス工事
- 左官工事
- 防水工事
- 屋根工事
解説動画
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