ビル管理士 2023年(R5年) 問179　 過去問の解説【ねずみ、昆虫等の防除】

問題

建築物とねずみ・害虫に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

回答と解説動画

正解は（4）

１． 防虫・防鼠構造については、建築物の新築時の構造設計段階で取り入れておく必要がある。
→正しい
防虫・防鼠構造は新築時に設計に組み込むことで、害虫やネズミの侵入を未然に防ぐことができ、効果的な防除対策となります。

２． 通常、20メッシュより細かい網目であれば、多くの昆虫の侵入を防止できる。
→正しい
網戸などは20メッシュより細かい網目にすることで、多くの昆虫の侵入を防止することができます。

メッシュは網目を表す単位で、25.4mm（1インチ) 間にある目数を表します。数値が大きいほうが、網目の数が多くなり目が細かいことになる。

３． 環境的対策は、特定建築物維持管理権原者のもとで、当該区域の管理者が日常的に行う必要がある。
→正しい
維持管理権原者が責任を持ち、日常的に管理者が環境的対策を行うことが、衛生環境維持に重要です。

４． 建築物衛生法に基づく特定建築物では、生息密度がいずれの維持管理水準値に該当していても、１年以内に１回の防除作業を実施することになっている。
→不適当
１年以内に１回の防除作業を実施するという規定はないため、防除作業間隔などはビル側の判断になります。
ちなみに、生息密度調査については、結果が「許容水準」に該当した場合、原則として「6か月以内に一度、又は発生の多い場所では、2か月以内に一度の定期的な調査を継続する。」という規定はあります。

５． 室内で換気扇を使用した場合、窓や扉の隙間からの害虫の侵入が増加する。
→正しい
換気扇で空気が外に排出されると、室内が負圧（空気圧が下がる）になります。そのため、窓や扉の隙間から外の空気が流入しやすくなり、その空気と一緒に害虫も入りやすくなります。

解説動画