ビル管理士 2023年(R5年) 問153　 過去問の解説【清掃】

問題

繊維床材の特徴と維持管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

回答と解説動画

正解は（4）

⇒各床材の種類や特徴についてまとめました

１．ポリプロピレン素材は、復元力に乏しい。
→正しい
ポリプロピレン素材は、耐久性が低く復元力に乏しいです。
なお、吸水性が低いため親水性の汚れがしみになりにくいという特徴もあります。

２．ウール素材に付着した汚れはしみになりやすいので、できるだけ早めに対応する。
→正しい
ウールは吸水性が高く、汚れがしみになりやすいため、早急な対応が必要です。

３．カーペットのほつれは、施工初期にカットすればよい。
→正しい
カーペットのほつれは、初期段階で切りそろえておくことで広がりを防げます。
とはいえ、使用していく過程で発生した「ほつれ」は早めにカットしないと、見た目が悪くなるだけでなく、さらに広がったりしますので、問題文は微妙なところです。

実際に令和2年問153でも似たような問題が出ており、2025年の赤本の解説では、「ほつれはすぐに補修する」と記載されています。

４．建築物内で使用されているカーペット全体の調和を保つため、どの場所も真空掃除機により同じ頻度で作業を行う。
→不適当
カーペットは場所によって使用される頻度が違うため、全体の調和を保つためには洗剤供給式床磨き機を使って、カーペット全体にシャンプークリーニングを行う必要があります。

シャンプークリーニングとは、カーペットやじゅうたんの洗浄方法の一つで、専用の機械を用いて、洗剤を泡立てながらカーペット表面を洗浄し、その後、汚れを含んだ泡や汚水を回収・乾燥させる方法です。この方法は、パイルの中に入り込んだ汚れを浮かせて除去できるため、定期的なメンテナンスとして広く用いられています。

５．パイル奥の汚れを除去するために、シャンプークリーニングを行う。
→正しい
シャンプークリーニングは、パイルの奥に入り込んだ汚れも除去できます。※選択肢4の解説参照

解説動画