ビル管理士 2023年(R5年) 問114  過去問の解説【給水および排水の管理】

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問題

飲料用貯水槽の清掃に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.清掃時は、必要に応じてガード付き作業灯を取り付け、作業時の貯水槽内の安全な照明を確保する。
2.高置水槽と受水槽の清掃は、原則として同じ日に行い、受水槽の清掃を行った後に高置水槽の清掃を行う。
3.清掃終了後は、2回以上貯水槽内の消毒を行う。
4.消毒後の水洗い及び水張りは、消毒終了後少なくとも30分以上経過してから行う。
5.清掃終了後の水質検査における濁度の基準値は、5度以下である。

回答と解説動画

正解は(5)

1.清掃時は、必要に応じてガード付き作業灯を取り付け、作業時の貯水槽内の安全な照明を確保する。
→正しい
貯水槽の中は暗くなりやすいので、作業中に手元や足元が見えないと危険です。ガード付きの作業灯を使うことで、照明器具が壊れたり水に落ちたりするのを防ぎ、安全に作業ができます。

2.高置水槽と受水槽の清掃は、原則として同じ日に行い、受水槽の清掃を行った後に高置水槽の清掃を行う。
→正しい
受水槽は建物全体の水を一時的にためる役割があります。高置水槽は、受水槽からポンプでくみ上げた水をいったんためておき、その後、重力を使って建物内の各階に水を供給する役割です。清掃は同じ日にまとめて行い、受水槽を先に、高置水槽を後に清掃することで、汚れた水が再び高置水槽に流れ込むのを防げます。

高置水槽方式については、以下の画像を参考にしてください。水がどのようにして建物内に供給されるのかを覚えることが重要です。

高置水槽方式
出典:宇都宮市水道局

3.清掃終了後は、2回以上貯水槽内の消毒を行う。
→正しい
清掃が終わった後は、塩素系の消毒剤などを使って2回以上消毒します。この時、有効塩素濃度50~100mg/L程度の次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素剤を使うよう規定されています。

4.消毒後の水洗い及び水張りは、消毒終了後少なくとも30分以上経過してから行う。
→正しい
消毒剤を塗布した後、30分以上そのまま放置して消毒効果を十分に発揮させます。その後、水でしっかり洗い流してから新しい水を張ります。消毒剤が残らないようにするためです。

5.清掃終了後の水質検査における濁度の基準値は、5度以下である。
→不適当
飲料用貯水槽の水質基準では、濁度は2度以下が正しい基準です。5度以下は色度のことです。

貯水槽清掃後の水質基準は以下の通りです。

残留塩素遊離残留塩素100万分の0.2以上
結合残留塩素100万分の1.5以上
色度5度以下であること
濁度2度以下であること
臭気異常でないこと
異常でないこと

解説動画

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