問題
騒音と振動に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | 不規則かつ大幅に変動する振動の表示方法として、時間率レベルが示されている。 |
2. | 回折減衰効果を利用した振動対策として防振溝がある。 |
3. | 道路交通振動に対する振動規制は、昼間より夜間の方が厳しい。 |
4. | 低周波数域の騒音に対する人の感度は低い。 |
5. | 低周波数の全身振動よりも高周波数の全身振動の方が感じやすい。 |
回答と解説動画
正解は(5)
1.不規則かつ大幅に変動する振動の表示方法として、時間率レベルが示されている。
→ 正しい
騒音や振動が不規則かつ大きく変動する場合、時間率レベルが用いられます。これは測定時間のうち、あるレベル以上となる時間の割合で評価する方法で、工場騒音や建設作業騒音、振動でも同様に用いられています。
2.回折減衰効果を利用した振動対策として防振溝がある。
→ 正しい
防振溝は、地中に溝を設けて振動波の伝播を遮断し、回折減衰効果を利用して振動を低減する対策として用いられます。
以下の画像では、ビルと右側の道路(地下鉄)との間に防振溝を設けています。
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3.道路交通振動に対する振動規制は、昼間より夜間の方が厳しい。
→ 正しい
道路交通振動の規制基準値は、夜間のほうが昼間よりも厳しく設定されています(例:第一種区域で昼間65dB、夜間60dB)。
4.低周波数域の騒音に対する人の感度は低い。
→ 正しい
人間の耳は低周波音に対して感度が低く、同じ大きさの音でも高周波音より聞こえにくい特徴があります。
5.低周波数の全身振動よりも高周波数の全身振動の方が感じやすい。
→ 不適当
全身振動に対する人体の感度は、むしろ低周波数の方が高いです。鉛直振動で4~8Hz、水平振動で1~2Hz付近が振動を最も感じやすいとされています。
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