ビル管理士 2023年(R5年) 問83　 過去問の解説【空気環境の調整】

問題

音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

ビル管理士試験合格テキスト

created by Rinker

¥2,200 (2025/06/21 09:32:39時点 Amazon調べ-詳細)

• Amazon
• 楽天市場

回答と解説動画

正解は（4）

1．音圧レベルは、人間の最小可聴値の音圧を基準として定義された尺度である。
→ 正しい。
音圧レベルは、人間の聴覚が感知できる最小の音圧（20 μPa）を基準として定義された尺度です。この基準音圧を 0 dB とし、それよりも大きい音圧をデシベル（dB）単位で表現します。
ちなみに、人間の聴覚が聞こえる音圧レベルは、おおよそ0dBから140dB程度です。

2．騒音レベルとは、人間の聴覚の周波数特性を考慮した騒音の大きさを表す尺度である。
→ 正しい。
騒音レベルとは、人間の聴覚の周波数特性を考慮して測定された騒音の大きさを表す尺度です。
人間の耳がどのくらいの周波数をどれくらい敏感に感知するかを考慮し、デシベル(dB)Aなどを用いて数値で表現されます。

3．時間によって変動する騒音は、等価騒音レベルによって評価される。
→ 正しい。
等価騒音レベルは、時間的に変動する騒音をエネルギー的に平均して評価する指標です。

4．空気調和機から発生した音が隔壁の隙間などを透過してくる音は、固体伝搬音である。
→ 不適当。
隔壁や隙間を「透過してくる音」は、空気中を伝わる空気伝搬音です。固体伝搬音は、壁や床などの固体を振動が伝わる場合を指します。

• 固体伝搬音（建物などの構造体を伝わる振動によって発生する音）
  • ダクト・管路系の振動に起因する音
  • 洗濯機やエレベーターなど機械の振動音
  • 外部の鉄道や工事の振動音
• 空気伝搬音（空気の振動として伝わる音）
  • 隔壁・隙間等を透過してくる空調機から発生した音
  • ダクト内を伝搬して給排気口から放射される音
  • 窓から入る道路交通騒音

5．遮音とは、壁などで音を遮断して、透過する音のエネルギーを小さくすることである。
→ 正しい。
遮音は、壁などで音の透過を防ぎ、透過音エネルギーを小さくすることです。

解説動画

解説動画はまだありません