ビル管理士 2023年(R5年) 問47　 過去問の解説【空気環境の調整】

問題

下の図のようなA部材とB部材からなる外壁がある。

いま、A部材とB部材の厚みと熱伝導率がそれぞれ14cmと1.4W/(m・K)、5cmと0.2W/(m・K)であり、室内側熱伝達率と屋外側熱伝達率がそれぞれ10W/(m²・K)、20W/(m²・K)であるとする。

室内と屋外の温度差が20℃であるとき、この外壁の単位面積当たりの熱流量として、正しいものは次のうちどれか。

ビル管理士試験合格テキスト

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回答と解説動画

正解は（4）

この問題は、熱抵抗の合計から熱貫流率を求め、温度差を掛けて熱流量を算出します。

熱流量(Q) = 熱貫流率 × 温度差

1. 各部分の熱抵抗を計算

• 室内側表面熱抵抗：1/10 = 0.1 (m²·K)/W
• A部材の熱抵抗：0.14m/1.4W/(m·K) = 0.1 (m²·K)/W
• B部材の熱抵抗：0.05m/0.2W/(m·K) = 0.25 (m²·K)/W
• 屋外側表面熱抵抗：1/20 = 0.05 (m²·K)/W

2.熱貫流抵抗（ 熱抵抗の合計）

先ほど求めた熱抵抗を全て足して、熱貫流抵抗を求める

熱抵抗合計 = 0.1 + 0.1 + 0.25 + 0.05 = 0.5 (m²·K)/W

3. 熱貫流率の計算

熱貫流率は熱貫流抵抗の逆数なので・・・

熱貫流率(K) = 1/熱抵抗合計 = 1/0.5 = 2 W/(m²·K)

4. 単位面積あたりの熱流量を計算

熱流量(Q) = 熱貫流率 × 温度差 = 2 W/(m²·K) × 20℃ = 40 W/m²

問題文より温度差は20℃とわかっています

よって、４． 40 W/m²が正解となる。

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