問題
昼光照明と窓に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. | 直射日光による水平面照度は、地表での直射日光による法線面照度にcos h(h:太陽高度)を乗じたものである。 |
2. | 間接昼光率は、室内反射率の影響を受ける。 |
3. | 昼光率は、窓ガラスの透過率の影響を受ける。 |
4. | 同じ面積であれば、側窓より天窓の方が多く昼光を採り入れられる。 |
5. | グローバル照度は、直射日光照度と天空光照度の合計である。 |
回答と解説動画
正解は(1)
1. 直射日光による水平面照度は、地表での直射日光による法線面照度にcos h(h:太陽高度)を乗じたものである。
→ 不適当
水平面照度は「法線面照度 × sin h(太陽高度)」で求めます。cos hを使うのは誤りです。
2. 間接昼光率は、室内反射率の影響を受ける。
→ 正しい
間接昼光率は、室内の壁や天井の反射率が高いほど大きくなります。
3. 昼光率は、窓ガラスの透過率の影響を受ける。
→ 正しい
昼光率は窓ガラスの透過率によって大きく左右されます。
4. 同じ面積であれば、側窓より天窓の方が多く昼光を採り入れられる。
→ 正しい
天窓は空全体から光を取り入れるため、側窓より採光効率が高いです。
5. グローバル照度は、直射日光照度と天空光照度の合計である。
→ 正しい
グローバル照度(全天照度)は、直射日光と天空光の合計です。
光と照明関連の用語まとめ
名称 | 定義 |
---|---|
全天空照度 | 屋外の開放空間で、直射日光を除いた天空全体からの光(天空光)による水平面照度。 ポイント:直射日光は含まない。単位はルクス(lx)。 |
設計用全天空照度 | 建築や照明設計で基準とする代表的な全天空照度の値。天候ごとに標準値が決められている。 |
昼光率 | 室内のある点の昼光照度(直射日光を除く)を、同時刻の屋外の全天空照度で割った比率(パーセント)。 ポイント:昼光率(%)=(室内昼光照度 ÷ 全天空照度)× 100 |
直接昼光率 | 室内のある点に入射する天空光のうち、窓から直接入る成分の昼光率。 ポイント:直射日光は含まない。 |
間接昼光率 | 室内の壁や天井などに反射して入射する天空光成分の昼光率。 ポイント:室内反射率の影響を受ける。 |
天空光 | 空全体(太陽以外の部分)から来る光。直射日光を除く自然光。 ポイント:曇りの日は天空光のみ、晴れの日は直射日光+天空光。 |
直射日光 | 太陽から直接届く光。天空光とは区別される。 ポイント:晴天時のみ存在し、照度が非常に高い。 |
グローバル照度 | 直射日光照度と天空光照度の合計。 ポイント:屋外で実際に観測される全光量。 |
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