ビル管理士 2024年(R6年) 問67  過去問の解説【空気環境の調整】

内容に誤りがあった場合は、お手数ですがコメント欄で教えて頂けると助かります。

問題

蒸気圧縮冷凍サイクルに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.圧縮機では、冷媒の比エンタルピーが上昇する。
2.凝縮器では、周囲へ熱を放出し冷媒が液化する。
3.蒸発器では、周囲から熱を奪い冷媒がガス化する。
4.膨張弁では、冷媒はガス化し圧力が上昇する。
5.冷凍サイクルでは、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器の順に冷媒が循環する。
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回答と解説動画

正解は(4)

以下の画像と見比べながら解説を読むと理解しやすいと思います。

出典:㈱アピステ

1.圧縮機では、冷媒の比エンタルピーが上昇する。
→正しい
圧縮機では、蒸発器から低圧・低温のガス状冷媒を受け取り、高圧・高温のガスに圧縮します。この過程で冷媒の比エンタルピー(単位質量当たりのエネルギー、熱量)が上昇します。
(先ほどの図では、圧縮機を通り高温・高圧の蒸気に変化しています)

2.凝縮器では、周囲へ熱を放出し冷媒が液化する。
→正しい
圧縮された高温・高圧のガス状冷媒は、凝縮器で周囲(空気や水)へ熱を放出(放熱)しながら、液化(凝縮)します。
(先ほどの図では、凝縮器を通り高温(中温)・高圧の液体に変化しています)

3.蒸発器では、周囲から熱を奪い冷媒がガス化する。
→正しい
低圧・低温の液状冷媒は蒸発器で周囲から熱を吸収(吸熱)して蒸発(ガス化)し、再び気体になります。これにより、冷却効果が得られます。
(先ほどの図では、蒸発器を通り低温・低圧の蒸気に変化しています)

4.膨張弁では、冷媒はガス化し圧力が上昇する。
→不適当
膨張弁では、冷媒の圧力が低下し、低圧の液体へ変化します。ポイントは「膨張弁では圧力が下がる」ことであり、「圧力が上昇する」は誤りです。
(先ほどの図では、膨張弁を通り低温・低圧の液体に変化しています)

5.冷凍サイクルでは、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器の順に冷媒が循環する。
→正しい
これは蒸気圧縮冷凍サイクルの基本構成の流れです。
【冷媒の流れの順番】
圧縮機 → 凝縮器 → 膨張弁 → 蒸発器 →(再び)圧縮機

解説動画

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