ビル管理士 2024年(R6年) 問45　 過去問の解説【建築物の環境衛生】

問題

薬液消毒に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

ビル管理士試験合格テキスト

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回答と解説動画

正解は（4）

１．消毒用のエタノール濃度は、100%が最も効果が高い。
→ 不適当。
エタノールの最適濃度は70～80%です。100%では揮発性が高くなるため表面に残る時間が短くなり逆に除菌力が低下します。

２．消毒用のエタノールは、芽胞に対しても効果が期待できる。
→ 不適当。
エタノールは芽胞（ウェルシュ菌、セレウス菌、ボツリヌス菌など）には無効です。ただし、栄養型の細菌には有効です。

３．逆性石けんは、緑膿菌(りょくのうきん)や結核菌に対して有効である。
→ 不適当。
逆性石けん（ベンザルコニウム塩化物）は緑膿菌には有効ですが、結核菌には効果がありません。

４．ホルマリンは、全ての微生物に有効である。
→ 適当。
ホルマリンは細菌芽胞を含むほぼ全ての微生物に有効です。

５．0.01%次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、一般に手指消毒に用いられる。
→ 不適当。
次亜塩素酸ナトリウムは金属腐食性が強く、手指消毒には適しません。

ポイント

• エタノール：70～80%が最適。芽胞には無効。
• 逆性石けん：緑膿菌○、結核菌×。
• ホルマリン：芽胞を含む広範な微生物に有効（試験的には「全て」と扱われる）。
• 次亜塩素酸ナトリウム：手指消毒不可。金属腐食性あり。

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