ビル管理士 2022年(R4年) 問52  過去問の解説【空気環境の調整】

内容に誤りがあった場合は、お手数ですがコメント欄で教えて頂けると助かります。

問題

流体の基礎に関する次の文章の(  )内に入る語句の組合せとして、正しいものはどれか。

摩擦のないダクト中を進む流れを考え、流れの上流側にA断面、下流側にB断面をとる。ダクト内の流管の二つの断面A、Bにおける流れの力学的エネルギーの保存を仮定すると次のようなベルヌーイの定理を表す式が得られる。

ただし、ρ:密度、a:( ア )、b:( イ )、g:重力加速度、c:( ウ )とする。

1.速度静圧高さ
2.速度動圧高さ
3.高さ静圧速度
4.静圧高さ速度
5.動圧高さ速度
created by Rinker
¥2,200 (2025/05/14 08:17:14時点 Amazon調べ-詳細)

回答と解説動画

正解は(1)

この問題の正しい組合せは
ア:速度 イ:静圧 ウ:高さ
です。

ベルヌーイの定理は、流体のエネルギー保存則を表す法則です。
この定理によると、流れの中のある2点(A点、B点)で、
「運動エネルギー(動圧)」「圧力エネルギー(静圧)」「位置エネルギー(位置圧)」の合計が一定になります。

$$ \frac{1}{2} \rho v^2 + P + \rho g h = \text{一定} $$

  • ρ(ロー):流体の密度
  • v:流速(速度)
  • P:圧力(静圧)
  • g:重力加速度
  • h:高さ

各項の意味.

\(\frac{1}{2} \rho v^2\) → 動圧(流体の運動エネルギーを圧力で表したもの)

P → 静圧(流体が持つ圧力エネルギー)

\(\rho g h\) → 位置圧(高さによる位置エネルギー)

現実の流れで生じるもの

実際の流れでは、管内の摩擦や乱流などによって圧力損失(エネルギー損失)が発生します。
そのため、理想的なベルヌーイの式の左辺と右辺は完全には等しくなりません。

ポイント

  • 動圧・静圧・位置圧の意味と式中の位置を正確に覚えること
  • 圧力損失が現実の流れで必ず発生すること
  • ベルヌーイの定理は、配管や空調ダクトの流体計算の基本公式
  • ビル管理士の試験ではベルヌーイの定理を用いた計算問題は出題されないので、用語の意味さえわかっていればOK

解説動画

解説動画はまだありません

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次