ビル管理士 2020年(R2年) 問48  過去問の解説【空気環境の調整】

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問題

熱移動の関連用語とその影響要因との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。

1.放射熱伝達率   材料の色
2.対流熱伝達率   境界層外部風速
3.中空層の熱抵抗  熱流の方向
4.熱伝導率     材料の密度
5.熱貫流抵抗    固体壁の厚さ
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回答と解説動画

正解は(1)

1.放射熱伝達率   材料の色
→ 不適当です。
放射熱伝達率は、「物体の表面から熱が放射(赤外線として空間に放出)されるしやすさ」を表す値です。
この値は、主に「放射率」と「表面温度(絶対温度)」によって決まります

材料の色は、太陽光(日射)の吸収率には大きく影響します。
例:黒いものは日射をよく吸収し、白いものは反射します。

しかし、熱放射(赤外線としての放出)のしやすさ=放射率は、色よりも「材質」や「表面のツヤ(光沢)」の影響が大きいのです。
たとえば、白色ペイントは日射吸収率は低い(太陽光をあまり吸収しない)が、赤外線としての放射率は高い(0.9)です。
光ったアルミ箔は、日射吸収率も放射率も低い(どちらも0.1程度)です。

2.対流熱伝達率   境界層外部風速
→ 正しいです。
対流熱伝達率は、風速が大きいほど境界層が薄くなり、熱伝達率が上がります。

3.中空層の熱抵抗  熱流の方向
→ 正しいです。
中空層の熱抵抗は、熱流の方向(水平・垂直)によって変化します。垂直方向では自然対流が起こりやすく、抵抗が小さくなります。

4.熱伝導率     材料の密度
→ 正しいです。
一般に、密度が高い材料ほど熱伝導率も高くなる傾向があります(例:金属や石材は密度が高いため温まりやすい)。

5.熱貫流抵抗    固体壁の厚さ
→ 正しいです。
熱貫流抵抗は壁の厚さが増すほど大きくなります(抵抗=厚さ/熱伝導率)。

解説動画

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