問題
人体の臓器系とその臓器・組織との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
| 1. | 造血器系 脾臓(ひぞう) |
| 2. | 内分泌系 下垂体 |
| 3. | 呼吸器系 肺 |
| 4. | 神経系 甲状腺 |
| 5. | 循環器系 毛細血管 |
回答と解説動画
正解は（4）
1．造血器系 脾臓
→正しい。
脾臓は血液成分（赤血球、白血球、血小板）の生成や貯蔵、古い赤血球の破壊などに関与し、造血器系に含まれます。
2．内分泌系 下垂体
→正しい。
下垂体は成長ホルモンや甲状腺刺激ホルモンなど多くのホルモンを分泌する内分泌系の中枢です。
3．呼吸器系 肺
→正しい。
肺は呼吸器系の主要な臓器です。
4．神経系 甲状腺
→不適当。
甲状腺はホルモン（甲状腺ホルモン）を分泌する内分泌系の器官であり、神経系（脳、脊髄、末梢神経など）とは別系統です。
5．循環器系 毛細血管
→正しい。
毛細血管は血液と組織間の物質交換を行う循環器系の一部です。
臓器系まとめ
種類が多すぎるので過去問に出題された組み合わせを中心に覚えるようにしましょう。
| 臓器系 | 主な臓器・器官 | 代表的な疾患・障害 | 主な機能 |
|---|---|---|---|
| 造血器系 | 骨髄、脾臓 | 再生不良性貧血、白血病、血小板減少症 | 血球（赤血球・白血球・血小板）の生成・破壃・貯蔵 |
| 消化器系 | 胃、腸、肝臓、膵臓 | 肝硬変、胃潰瘍、膵炎、大腸がん | 食物の消化・吸収／栄養素の代謝・貯蔵／解毒作用／老廃物の排泄 |
| 呼吸器系 | 肺、気管支 | 肺気腫、気管支喘息、COPD、肺炎 | 酸素の取り込みと二酸化炭素の排出 |
| 循環器系 | 心臓、動脈・静脈、毛細血管 | 動脈硬化症、心筋梗塞、高血圧症 | 血液循環による酸素・栄養素の供給と老廃物の回収 |
| 神経系 | 脳、脊髄、末梢神経 | 脳梗塞、パーキンソン病、アルツハイマー | 情報伝達・身体制御（意識・運動・感覚・自律機能の調節） |
| 内分泌系 | 下垂体、甲状腺、副腎、膵臓 | 甲状腺機能低下症、糖尿病、クッシング症候群 | ホルモン分泌による成長・代謝・血糖・電解質バランスの調節 |
| 泌尿器系 | 腎臓、膀胱 | 腎不全、尿路結石、膀胱炎 | 血液の濾過・尿生成／体液量・電解質バランスの維持 |
| 感覚器系 | 目、耳、皮膚 | 緑内障、難聴、アトピー性皮膚炎 | 外部刺激の受容（光・音・触覚・温度・痛覚など） |
ポイント
・ビル管理士試験では、人体の臓器系ごとに代表的な臓器・組織や疾患の組み合わせを問う問題が頻出です。
・特に「内分泌系」と「神経系」、「造血器系」と「免疫系」など、混同しやすい分類には注意が必要です。
・甲状腺は内分泌系の代表的な器官であり、ホルモン分泌異常（甲状腺機能亢進症や低下症など）が内分泌疾患として問われます。
・試験対策として、各臓器系の主な構成器官・組織を表で整理しておくと、混乱を防げます。
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